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中小企業経営者に関する調査結果

全国の中小企業経営者の「インボイス制度」に関する意識調査
~ 約4人に1人が適格請求書発行事業者として登録しない予定 ~

  • リサーチ

この記事は7分で読めます

エヌエヌ生命は、2023年10月1日より開始するインボイス制度の準備状況について把握するため、全国の中小企業経営者(※)7,225名を対象にした調査を7月中旬におこないました。

※本調査では、従業員300名未満の規模の「会社経営者(社長、会長、取締役)」、または「従業員のいる自営業者」を中小企業経営者と定義しています。

<調査結果まとめ>

  • (1)インボイス制度について「具体的な内容まで知っている」中小企業経営者は23.9%にとどまり、5.1%が「全く知らない」と回答
  • (2)中小企業経営者の約4人に1人が適格請求書発行事業者として登録しない予定。登録している業種1位は出版・印刷関連産業(69.1%)
  • (3)適格請求書発行事業者へ登録する理由は、「取引を打ち切られる可能性があるから」(33.4%)、「新規の取引を敬遠される可能性があるから」(26.8%)という回答が上位に
  • (4)適格請求書発行事業者へ登録していない理由は、「業務負担が増えるから」(26.8%)、「対応できる人材がいないから」(18.1%)。「業務負担が増えるから」の業種別の回答率は運送・輸送業(56.3%)が最多
  • (5)顧客企業から適格請求書発行事業者として登録したか確認された中小企業経営者は約4割(39.2%)。インボイス制度に向けた準備事項として最も多いのは「税理士への相談」(32.4%)
  • (6)半数以上(54.9%)が仕入先の適格請求書発行事業者への登録状況について未確認。仕入先が適格請求書発行事業者ではない場合も「これまで通り取引を継続する」という回答が半数近く(45.6%)

<調査結果詳細>

(1)インボイス制度について「具体的な内容まで知っている」中小企業経営者は23.9%にとどまり、5.1%が「全く知らない」と回答

中小企業経営者7,225名に、インボイス制度についてどの程度知っているか聞いたところ、「概要を知っている」は43.8%、「名前は聞いたことがある」は27.2%で、「具体的な内容まで知っている」は23.9%にとどまりました。また、「全く知らない」という回答も5.1%と、制度開始が近いものの内容を理解できている方は少ない状況と言えそうです。

インボイス制度について、どの程度知っていますか。円グラフ。概要を知っている43.8%、名前は聞いたことがある27.2%、具体的な内容まで知っている23.9%、全く知らない5.1%

(2)中小企業経営者の約4人に1人が適格請求書発行事業者として登録しない予定。登録している業種1位は出版・印刷関連産業(69.1%)

中小企業経営者7,225名に、適格請求書(インボイス)を発行するために「適格請求書発行事業者」として登録しているか聞いたところ、「登録している」が41.4%、「制度開始までに登録予定」が11.1%と、10月からの制度開始までに半数近くが登録することが分かりました。一方で、24.7%が「登録する予定はない」と回答し、約4人に1人が登録しないことが明らかになりました。

適格請求書(インボイス)を発⾏するために適格請求書発行事業者として登録していますか。円グラフ。登録している41.4%、登録する予定はない24.7%、検討中12.0%、制度開始までに登録予定11.1%、分からない10.3%、廃業する0.6%

各項目の回答率を業種別に見ると、「登録している」は「出版・印刷関連産業」(69.1%)、「登録する予定はない」は「病院・医療機関・福祉業」(54.0%)が最も高い結果となりました。

業種別適格請求書発⾏事業者への登録率。出版・印刷関連産業69.1%、製造業(医薬品・化粧品)66.7%、卸売・小売業(自動車・輸送機器・金属加工・精密機械)65.4%、製造業(家電・電気機械器具・IT関連)63.2%、製造業(自動車・輸送機器・金属加工・精密機械)62.9%、製造業(その他)60.8%、運送・輸送業60.4%、電気通信業・ソフトウェア・情報サービス業60.2%、卸売・小売業(家電・電気機械器具・IT関連)56.7%、建設業53.7%、卸売・小売業(食料・飲料・日用品・衣服)52.6%、製造業(食料・飲料・日用品・衣服)50.5%、卸売・小売業(その他)50.3%、電気・ガス・熱供給・水道業47.4%、その他サービス業35.1%、旅行関連業(宿泊・旅行代理店)34.5%、その他31.9%、不動産業31.6%、卸売・小売業(医薬品・化粧品)30.0%、農業・林業・漁業・鉱業29.3%、飲食店19.6%、病院・医療機関・福祉業14.7%、教育関連業14.0%
適格請求書発行業者へ登録する予定はないと回答した上位5業種。1位、病院・医療機関・福祉業54.0%、2位、教育関連業47.8%、3位、飲食店36.4%、4位、卸売・小売業(医薬品・化粧品)35.0%、5位、不動産業32.8%

(3)適格請求書発行事業者へ登録する理由は、「取引を打ち切られる可能性があるから」(33.4%)、「新規の取引を敬遠される可能性があるから」(26.8%)という回答が上位に

適格請求書発行事業者として「登録している」「制度開始までに登録予定」と回答した3,794名に、なぜ適格請求書発行事業者に登録するのか聞いたところ、「登録した方がメリットが大きいと思うから」(42.5%)が最も多く、「取引を打ち切られる可能性があるから」(33.4%)、「新規の取引を敬遠される可能性があるから」(26.8%)と続き取引への影響に関する項目が上位となりました。

適格請求書発行事業者に登録するのはなぜですか。棒グラフ。登録した方がメリットが大きいと思うから42.5%、取引を打ち切られる可能性があるから33.4%、新規の取引を敬遠される可能性があるから26.8%、売上が減ってしまう可能性があるから15.8%、取引価格を値下げされる可能性があるから14.4%、補助金などの支援策があるから8.7%、その他9.6%

各項目の回答率を業種別に見ると、「取引を打ち切られる可能性があるから」は「出版・印刷関連産業」(53.7%)、「新規の取引を敬遠される可能性があるから」は「電気・ガス・熱供給・水道業」(41.3%)、「売上が減ってしまう可能性があるから」は「飲食店」(26.2%)が最も高い結果となりました。

適格請求書発行事業者に登録する理由として取引を打ち切られる可能性があるからと回答した上位5業種。1位、出版・印刷関連産業53.7%、2位、旅行関連業(宿泊・旅行代理店)44.8%、3位、卸売・小売業(自動車・輸送機器・金属加工・精密機械)42.9%、4位、製造業(その他)38.1%、5位卸売・小売業(食料・飲料・日用品・衣服)37.5%
適格請求書発行事業者に登録する理由として新規の取引を敬遠される可能性があるからと回答した上位5業種。1位、電気・ガス・熱供給・水道業41.3%、2位、製造業(医薬品・化粧品)38.5%、3位、出版・印刷関連産業33.3%、3位、卸売・小売業(医薬品・化粧品)33.3%、5位、運送・輸送業29.6%
適格請求書発行事業者に登録する理由として売上が減ってしまう可能性があるからと回答した上位5業種。1位、飲食店26.2%、2位、製造業(自動車・輸送機器・金属加工・精密機械)22.1%、3位、卸売・小売業(食料・飲料・日用品・衣服)21.2%、4位、出版・印刷関連産業20.4%、5位、農業・林業・漁業・鉱業20.0%

(4)適格請求書発行事業者へ登録していない理由は、「業務負担が増えるから」(26.8%)、「対応できる人材がいないから」(18.1%)。「業務負担が増えるから」の業種別の回答率は運送・輸送業(56.3%)が最多

適格請求書発行事業者として「登録する予定はない」「検討中」と回答した2,648名に、なぜ適格請求書発行事業者に登録していないのか聞いたところ、最多は「登録しない方がメリットが大きいと思うから」(32.4%)で、次いで「業務負担が増えるから」(26.8%)、「対応できる人材がいないから」(18.1%)でした。また、「制度の内容や手続き方法が分からないから」という回答が16.6%で、インボイス制度に対応できる人材が居らず手続き方法がわからないことも登録していない理由の一つだと考えられます。

適格請求書発行事業者に登録していないのはなぜですか。棒グラフ。登録しない方がメリットが大きいと思うから32.4%、業務負担が増えるから26.8%、対応できる人材がいないから18.1%、制度の内容や手続き方法が分からないから16.6%、納税義務の発生により収益が減るから16.4%、対応コストが掛かるから16.1%、システムの対応が出来ていないから15.4%、その他11.1%

さらに、業務負担が増えるから適格請求書発行事業者に登録していないという業種別の回答率は「運送・輸送業」(56.3%)が最も高い結果となりました。

適格請求書発行事業者に登録していない理由として業務負担が増えるからと回答した上位5業種。1位、運送・輸送業56.3%、2位、製造業(医薬品・化粧品)50.0%、3位、電気・ガス・熱供給・水道業44.4%、4位、出版・印刷関連産業38.5%、5位、卸売・小売業(自動車・輸送機器・金属加工・精密機械)37.5%

(5)顧客企業から適格請求書発行事業者として登録したか確認された中小企業経営者は約4割(39.2%)。インボイス制度に向けた準備事項として最も多いのは「税理士への相談」(32.4%)

中小企業経営者7,225名に、顧客企業からご自身が経営している会社が適格請求書発行事業者として登録したか確認されたか聞いたところ、「はい」と回答したのは約4割(39.2%)で約6割(60.8%)は現時点では確認されていない状況でした。

顧客企業からご自身が経営している会社が適格請求書発行事業者として登録したか確認はありましたか。円グラフ。いいえ60.8%、はい39.2%

また、インボイス制度に向けて準備していることはあるか聞いたところ、「税理士への相談」(32.4%)や「取引先への説明・交渉」(16.7%)が多い結果となりました。一方で「何もしない・何をしたらいいか分からない」は41.4%でした。

インボイス制度に向けて準備していることはありますか。棒グラフ。税理士への相談32.4%、取引先への説明・交渉16.7%、システムの導入や改修11.2%、従業員への説明10.3%、商品・製品・サービスの値上げ4.3%、人材の採用2.1%、その他22.7%、何もしない・何をしたらいいか分からない41.4%

さらに、インボイス制度に向けて導入・改修したシステムはあるか聞いたところ、75.4%が「特にない」と回答しました。また、導入・改修したシステムで最も多かったのは「経理・会計システム」で20.2%でした。

インボイス制度に向けて導入・改修したシステムはありますか。棒グラフ。経理・会計システム20.2%、電子帳簿保存法システム7.1%、顧客管理システム5.5%、その他0.4%、特にない75.4%

(6)半数以上(54.9%)が仕入先の適格請求書発行事業者への登録状況について未確認。仕入先が適格請求書発行事業者ではない場合も「これまで通り取引を継続する」という回答が半数近く(45.6%)

中小企業経営者7,225名に、仕入先の適格請求書発行事業者への登録状況を確認したか聞いたところ、54.9%が「いいえ」と回答し、半数以上が未確認であることが明らかになりました。

仕入先へ適格請求書発行事業者として登録したか確認しましたか。円グラフ。いいえ54.9%、はい22.8%、制度開始までに確認予定22.3%

仕入先に対して適格請求書発行事業者への登録状況を確認したという回答率を業種別に見ると、最も多いのは「製造業(医薬品・化粧品)」(44.4%)で、次いで「卸売・小売業(自動車・輸送機器・金属加工・精密機械)」(39.4%)、「運送・輸送業」(37.2%)でした。

仕入先に対して適格請求書発行事業者への登録状況を確認したと回答した上位5業種。1位、製造業(医薬品・化粧品)44.4%、2位、卸売・小売業(自動車・輸送機器・金属加工・精密機械)39.4%、3位、運送・輸送業37.2%、4位、製造業(自動車・輸送機器・金属加工・精密機械)37.1%、5位、製造業(その他)35.4%

また、仕入先が適格請求書発行事業者ではない場合はどのように対応するか聞いたところ、「これまで通り取引を継続する」という回答が半数近く(45.6%)で、「取引条件の変更を相談する」は2割未満(18.6%)でした。

仕入先が適格請求書発行事業者ではない場合、どのように対応しますか。円グラフ。これまで通り取引を継続する45.6%、分からない35.8%、取引条件の変更を相談する18.6%

仕入先が適格請求書発行事業者ではない場合も「これまで通り取引を継続する」という回答を業種別に見ると、「製造業(家電・電気機械器具・IT関連)」(54.4%)が最も多く、「出版・印刷関連産業」(52.9%)、「電気通信業・ソフトウェア・情報サービス業」(51.9%)と続きました。

仕入先が適格請求書発行事業者ではない場合もこれまで通り取引を継続すると回答した上位5業種。1位、製造業(家電・電気機械器具・IT関連)54.4%、2位、出版・印刷関連産業52.9%、3位、電気通信業・ソフトウェア・情報サービス業51.9%、4位、不動産業51.1%、5位、卸売・小売業(食料・飲料・日用品・衣服)49.8%

【調査概要】

調査対象:日本全国の中小企業経営者

※従業員300名未満の規模の会社経営者(社長、会長、取締役)または従業員のいる自営業者

サンプル:全国7,225名

調査方法:インターネット調査

調査会社:株式会社マクロミル

実施時期:2023年7月14日~7月18日

  • 回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各回答の合計が100%にならない場合があります。
  • 上位5業種の算出には小数点第3位以下を含めた数値を反映しております。

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