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中小企業経営者に関する調査結果

中小企業の賃上げとリスキリングに関する調査
~ 37.2%が賃上げ予定と回答し、賃上げ率「5%以上」は20.2% ~

  • リサーチ

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エヌエヌ生命は、全国の中小企業経営者(※)7,232名を対象に賃上げとリスキリングに関する調査を2月中旬におこないました。

※本調査では、従業員1名以上300名未満の規模の「会社経営者(社長、会長、取締役)」、または「従業員のいる自営業者」を中小企業経営者と定義しています。

調査結果詳細
(1)約6割(59.2%)が2023年度は「賃上げをしていない」

中小企業経営者7,232名に、2023年度に賃上げをしたか聞いたところ、「賃上げをしていない」が約6割(59.2%)を占めました。一方で5%以上賃上げをしたという回答は約1割(9.5%)でした。

円グラフ:あなたの会社では、2023年度に賃上げをしましたか。賃上げをした場合、どの程度の賃上げだったのかをお答えください(n=7,232、SA)「賃上げをしていない」は59.2%。5%以上賃上げをしたという回答は9.5%

(2)2024年度中の賃上げを「予定している」は37.2%で、予定賃上げ率の最多は「2%以上3%未満」(23.9%)。「5%以上」という回答は20.2%

中小企業経営者7,232名に、2024年度に賃上げを予定しているか聞いたところ、「予定している」は37.2%、「予定していない」は62.8%でした。

円グラフ:あなたの会社では、賃上げを予定していますか(n=7,232、SA)「予定している」は 37.2%、「予定していない」は 62.8%

業種別に賃上げを「予定している」と「予定していない」の回答率を見ると、以下の結果になりました。

表:業種別に賃上げを「予定している」と「予定していない」の回答率(n=7,232、SA)
表:賃上げを「予定していない」と回答した上位 5 業種 1位は卸売・小売業(家電・電気機械器具・IT関連)で79.2%

賃上げを予定していると回答した2,691名にどの程度の賃上げを予定しているのか聞いたところ、最も多かったのは「2%以上3%未満」(23.9%)で、次いで「1%以上2%未満」(22.1%)でした。また、「5%以上」の割合は20.2%でした。

円グラフ:どの程度の賃上げを予定していますか(n=2,691、SA)1位は「2%以上 3%未満」が23.9%、次いで「1%以上 2%未満」が22.1%。

予定賃上げ率「5%以上」の回答率を業種別に見ると、下記の結果になりました。

表:予定賃上げ率が「5%以上」と回答した上位 5 業種 1位は旅行関連業(宿泊・旅行代理店)で38.9%

さらに、賃上げをする理由について聞いたところ、「従業員のモチベーション向上のため」が60.2%で最も多く、「従業員の生活を守るため」(50.9%)、「物価上昇へ対応するため」(46.0%)と続きました。

棒グラフ:賃上げをする理由は何ですか(n=2,691、MA) 1位は「従業員のモチベーション向上のため」が 60.2%、次いで「従業員の生活を守るため」が50.9%、3位は「物価上昇へ対応するため」で46.0%

種別に賃上げをする理由の上位3項目の回答率を見ると、下記の結果になりました。

表:従業員のモチベーション向上のため賃上げすると回答した上位 5 業種。1位は卸売・小売業(家電・電気機械器具・IT関連)で80%
表:従業員の生活を守るため賃上げすると回答した上位 5 業種。 1位は卸売・小売業(家電・電気機械器具・IT関連)で73.3%
表:物価上昇へ対応するため賃上げすると回答した上位 5 業種。1位は卸売・小売業(家電・電気機械器具・IT関連)で66.7%

(3)賃上げをしない理由は「業績が改善する見通しがつかないため」(42.8%)、「価格転嫁が難しいため」(35.5%)。また83.8%が経営者報酬を上げない予定と回答

賃上げを予定していないと回答した中小企業経営者4,541名に、賃上げをしない理由について聞いたところ、最多は「業績が改善する見通しがつかないため」(42.8%)で、次いで「価格転嫁が難しいため」(35.5%)、「人件費以外のコストが増加しているため」(29.7%)でした。

棒グラフ:賃上げをしない理由は何ですか(n=4,541、MA) 1位は「業績が改善する見通しがつかないため」が42.8%、次いで「価格転嫁が難しいため」が35.5%、3位が「人件費以外のコストが増加しているためで(29.7%)

「価格転嫁が難しいため」の回答率を業種別に見ると、「製造業(食料・飲料・日用品・衣服)」(54.2%)が最も高い結果となりました。

表:価格転嫁が難しいため賃上げしないと回答した上位 5 業種。1位は「製造業(食料・飲料・日用品・衣服)」で54.2%

また、中小企業経営者7,232名に、経営者報酬を上げる予定はあるか聞いたところ、「はい」が16.2%、「いいえ」が83.8%でした。

円グラフ:経営者報酬を上げる予定はありますか(n=7,232、SA)「はい」が 16.2%、「いいえ」が83.8%

(4)リスキリングを「推進している」は14.2%にとどまり、「リスキリングを知らない」という割合は約3割(27.8%)。リスキリングに取り組む理由としては、「業務の効率化・生産性の向上」(50.6%)と「従業員のモチベーションの向上」(48.0%)が多い

中小企業経営者7,232名に、会社でリスキリングを推進しているか聞いたところ、リスキリングを「推進している」は14.2%にとどまり、36.9%が「推進する予定はない」と回答しました。また、約3割の27.8%が「リスキリングを知らない」と回答しました。

円グラフ:あなたの経営する会社では、リスキリングを推進していますか(n=7,232、SA)「推進する予定はない」は27.8%、36.9%が「推進する予定はない」、「推進している」は14.2%

また、業種別に各項目の回答率を見ると、下記の結果になりました。

表:リスキリングを「推進している」と回答した上位 5 業種。1位は製造業(医薬品・化粧品)で31.6%
表:リスキリングを「知らない」と回答した上位 5 業種。1位は飲食店で39.4%

リスキリングを「推進している」「推進予定」と回答した2,558名に、リスキリングに取り組むメリットについて聞いたところ、最も多かったのは「業務の効率化・生産性の向上」(50.6%)で、「従業員のモチベーションの向上」(48.0%)、「デジタル化への対応」(37.9%)と続きました。

棒グラフ:リスキリングに取り組むことにより、どのようなメリットがあると思いますか(n=2,558、MA)「業務の効率化・生産性の向上」が50.6%で1位、「従業員のモチベーションの向上が48.0%、「デジタル化への対応が37.9%

また、リスキリングを推進するための取り組み内容としては、「資格取得支援」が最多で48.0%。次いで、「社外研修やワークショップへの参加を促進」(30.7%)、「時間休取得・時短勤務の推奨」(30.5%)でした。

棒グラフ:リスキリングを推進するために、どういったことに取り組んでいますか(n=2,558、MA)「資格取得支援」が最多で 48.0%。「社外研修やワークショップへの参加を促進」が30.7%、「時間休取得・時短勤務の推奨が30.5%

リスキリングを知らないと回答した方を除く、中小企業経営者5,224名に、ご自身のリスキリング状況について聞いたところ、「はい」が38.4%、「いいえ」が61.6%でした。

円グラフ:ご自身はリスキリングに取り組んでいますか(n=5,224、SA)「はい」が 38.4%、「いいえ」が 61.6%

業種別に経営者ご自身のリスキリングの取り組み状況を見ると、最も回答率が高かったのは「病院・医療機関・福祉業」(50.5%)で、次点で「教育関連業」(49.7%)でした。

表:経営者ご自身がリスキリングに取り組んでいると回答した上位 5 業種。1位は「病院・医療機関・福祉業」が50.5%、次点で「教育関連業」(49.7%)

【調査概要】

調査対象:日本全国の中小企業経営者

※従業員1名以上300名未満の規模の会社経営者(社長、会長、取締役)または従業員のいる自営業者

サンプル:全国7,232名

調査方法:インターネット調査

調査会社:株式会社マクロミル

実施時期:2024年2月16日~2月19日

  • 回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各回答の合計が100%にならない場合があります。
  • 上位5業種の算出には小数点第3位以下を含めた数値を反映しております。

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