亡き夫が残した言葉「会社があって、お客さまがあっての私たち」
夫が万が一の時、まず跡を継ぐのは「妻」です!
株式会社 アローフィールド 代表取締役 矢野 千寿さん(社長夫人経営塾 塾長)
1942年、山口県生まれ。“日本初!社長夫人戦力化コンサルタント”として、テレビ・ラジオ・雑誌・セミナーなどで活躍中。特に『社長夫人革新講座』を開講し、多くの社長夫人の戦力化に成功し、社長様からも喜ばれている。
万が一社長に不幸が訪れたとき、第一事業承継者は「社長夫人」!
社長夫人である皆さんは、自らの立場を「宿命」とする覚悟が必要です。
あまり考えたくないことですが、万が一ということがあります。社長が病気で倒れたり、亡くなったりした場合、あなたならどうしますか?
夫が会社勤めをしている家庭の夫人と、社長夫人とでは大きな違いがあります。社長夫人の場合は「会社」があります。夫の事業を継承するというレールができています。
その道を行くかどうかは別にしても、選択の余地があります。それだけ恵まれていると言えますが、その一方で、社長夫人であるがゆえの大変さ、責任もかかってきます。
知人から聞いた話ですが、ある会社の社長が急死しました。社長はワンマンで後継者も育っていない。社長夫人は専業主婦で、会社がらみでしてきたことといえば、メーカーの人を手料理で接待する程度でした。
それが、社長の死で仕入れ先の全メーカーが取引を辞めてしまったのです。事情がわからずにいるうちにテレビ局の車が会社に横付けになったそうです。
社長夫人は、それで初めて、会社の倒産を知ったと言います。悲惨なのは、社長夫人と子どもに何十億円という相続税がかかってきたことです。
相続をしない方法があることさえも知らなかったそうです。社長夫人である以上、専業主婦だからという言い訳は通じません。
会社との関係性の強弱に関わらず、「無知」であってはいけないのです。
※本記事に記載の情報は2021年9月30日現在のものとなり、将来変更となる可能性があります。