家族・夫婦の相続の揉め事は「ADR」で解決!
カフェ「つぐのわ」
〜亡くなった夫が実は再婚!?相続で揉める前にやるべきこと〜
監修:一般社団法人 緊急事業承継監査協会
代表理事 伊勢田篤史
ここは、中小企業経営者の妻が集う、カフェ「つぐのわ」。今日も悩みをもつ妻たちが、カフェを切り盛りしている陽子にアドバイスを求めてやってきましたよ。
登場人物のご紹介
陽子
カフェ「つぐのわ」のミストレス(女主人)を務める。
おしゃべり大好きで世話好きでおせっかい。一度お店に来たお客さんの顔や話をすべて記憶している接客のプロフェッショナル。
カフェ「つぐのわ」は、コーヒーも美味しく、陽子が親身に相談に乗ってくれると評判で、経営者の妻を中心に常連客が多い。
真由美
今日の相談者は、不動産会社経営者の妻(50歳)
つぐのわの古くからの常連客。子どもたちが、やっと独立してほっと一息...という矢先に、妹のことで頭を悩ませることに。
相続人の調べ方
陽子
いらっしゃいませ、あら~久しぶりね。ここのところ姿見せなかったじゃないの。いつものでいいかしら。
真由美
陽子さん~お久しぶりです。いや~もう、最近色々あって疲れちゃって...
陽子
あら...少し顔色も悪いみたいね。私の特製チーズケーキご馳走してあげるから、元気出しなさいね。
真由美
ありがとう~。甘いもの食べて元気出すわ。
陽子
で...何があったのよ。なんでも話してよ。話すことで楽になることもあるんだから!
真由美
ええ...。実は、つい先日、3つ下の妹の、夫が亡くなりましてね。
陽子
あら、それはご愁傷様だったわね。おいくつだったの?
真由美
年の差があって。63歳でした。数年前から病気を抱えていて、妹は付きっ切りで献身的に面倒を見ていましたよ。ただ実は、妹の夫は再婚だったようで、前妻との間にお子さんが2人いて...
陽子
あら...それはびっくりね。
真由美
妹から聞かされたんですが、前妻との間のお子さんも、妹の夫の遺産を相続する権利が発生してしまうようで...相続人になっちゃうみたいなんです。
陽子
そうね、前妻との間であろうが、「子」であることには間違いないのだから、相続人になっちゃうわね。
真由美
幸い、前妻との間のお子さんの連絡先が分かったので、連絡してみたらしいのですが…「遺産はどのくらいあるんですか」とか「きっちり法律に則って処理しましょう」とかグイグイと来られてしまって...
陽子
まぁ、もらえるものはもらいたいわね...
真由美
血のつながりがあることは分かるのですが...病気の面倒を見てきたのは妹ですし、今更権利主張するなんて、ちょっと考えられないなって...ワガママなのかもしれないですけど
陽子
そうね。離婚の経緯は分からないけれど、前妻との間のお子さんが、相続において権利主張してくるケースは多いみたいよ。 今まで親らしいことをしてもらえなかった分、最後の相続という場面では、「親らしいことをしてもらいたい」という気持ちが強くなってしまうのかしらね。
真由美
相続で揉める云々って話はよく聞く話でしたけど。まさか、こんな近いところで起こるとは......そんな妹を見ていたら、私も他人事じゃないな、と。なんだか疲れてきちゃった...
陽子
まぁ、そんな時には糖分が必要ね。
さぁ、私の特製チーズケーキを召し上がれ~。
真由美
わぁ~ステキ!糖分でリフレッシュするわ!
陽子
キレイに完食したわね!クッキーもいるかしら?
真由美
いただきまーす
陽子
はい、陽子特製クッキーを召し上がれ~
にしてもねぇ~、夫が再婚とか隠し子がいるパターンって、妻側は気を付けないといけないわよね~。あなたのところは大丈夫?
真由美
えええ...。夫とは遅い結婚でしたけど、当時はおめでた婚であれよあれよという間に......だったので...そういえば、あまり面と向かって聞いたことないな~
陽子
あら!ちゃんと調べないとダメよ!事前に対策する方法だってあるんだから!
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- 陽子が教える「相続人を調べる」方法とは?!
- 果たして真由美は事前に対策ができるのでしょうか?
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※本記事に記載の情報は2022年4月15日現在のものとなり、将来変更となる可能性があります。