こちらに掲載している質問は、実際に現役経営者の妻のみなさんから寄せられたものです。これらの質問に対し「つぐのわ」は、実際に夫から事業を承継された方や専門家からの回答を掲載しています。「つぐのわ」に登録いただくと、さらに多くのQ&Aをご覧いただけます。
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もし私が夫の跡を継いだとしたら、会社のお金のやりくりが心配です。今から何を準備しておけばいいのでしょうか?
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夫が亡くなってすぐ困ったことは、「お金の在りか」です。
夫が亡くなってすぐ困ったことは、「お金の在りか」です。従業員も他の役員も、どこに会社の通帳を保管しているのか知らず、まずは通帳探しから始まりました。
夫がいたころ、私は会社のことは何も知らず、夫からも何も教えてもらえませんでした。本当に何も聞かされていないと、通帳の場所すら分からず、大事な取引先にも迷惑をかけてしまいます。まずはおおよその保管場所だけでも把握されることをおすすめします。
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夫が普段どんな仕事をしているのか知らないのに... 私や子どもが跡を継げるのでしょうか?
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私は夫が急に亡くなったので、経営者になるのも急でした。
私は夫が急に亡くなったので、経営者になるのも急でした。ですので、何時に出社するか、会議をどう進めるか、社長の業務が全く分かりませんでした。せめて1日の流れを聞いておけば、と後悔したのを覚えています。
夫の普段の業務を知っていると、突然跡を継いでも、その日からどのように仕事を進めればいいかヒントになると思います。まずは夫に、1日のスケジュールを聞いてみませんか?
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夫が亡くなったら、取引先や関係者にどう連絡したらいいのですか?
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会社外への訃報の連絡については、以下のような流れで行うとスムーズでしょう。
会社外への訃報の連絡については、以下のような流れで行うとスムーズでしょう。
連絡先名簿作成⇒担当者選定⇒連絡・調整
①取引先に対し、漏れなく、重複なく、連絡ができるよう、取引先の連絡先名簿を作成しましょう。もちろん、取引先一覧のような資料があれば、代用は可能です。
②各取引先への連絡について、担当者を選定します。得意先については営業部、仕入先については資材部等、普段からやり取りをしている担当者を選定するとスムーズでしょう。
③各担当者で手分けをして、全取引先へ訃報・葬儀の連絡を行い、出欠等の調整を行う流れとなります。
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夫が突然亡くなったら、どうやってパソコンに入っている情報を確認したらよいのでしょうか?
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デジタル機器は基本的にパスワードロックされていますので、まずその解除が必要となります。
デジタル機器は、パスワードロックされているケースが多いので、まずはその解除が必要となります。
①パソコンについて
パソコンの機種等にもよりますが、ログインパスワードのリセット等様々な方法によりパスワードロックの解除が可能です。なお、データ復旧の専門事業者に持ち込めば、パスワードロックを解除してくれるため、速やかにコンタクトをとり、パスワードロック解除を依頼するのも手です。②スマートフォンについて
基本的に、データ復旧の専門家でもパスワードロック解除は難しいとされているようです。また、iPhone等については、複数回パスワードを間違えるとスマートフォン内のデータがすべて消えてしまう恐れもあります。試しに3回程度入力してみて、ダメであれば、データ復旧の専門家に相談するとよいでしょう。後継者が情報収集の観点で、経営者(夫)が会社で使用していたパソコンやスマートフォンの中を確認することが必要になることもあります。いずれのケースでも夫が突然亡くなった時に備え、予め対処方法(パソコンやスマートフォンにアクセスする手段)を話し合っておくと良いでしょう。
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夫の万一に備え、家族なりに準備したつもりですが、いざという時にパニックになるのではと不安です。何か今のうちから準備できることは他にありますか?
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経営者が亡くなったことを想定した、ロールプレイング型のシミュレーション(緊急事業承継訓練)をしてみるとよいでしょう。
経営者が亡くなったことを想定した、ロールプレイング型のシミュレーション(緊急事業承継訓練)をしてみるとよいでしょう。
亡くなったことを想定した現場の動きを実際に経験してみることで、いざというときでも、安心して対応することが可能となります。
※このQ&Aに記載の情報は2021年10月31日現在のものとなり、将来変更となる可能性があります。
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子どもの考えていることが分かりません。将来、夫の会社を継ぎたいと思ってくれたりすることってあるんでしょうか?
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子どもたちには、夫の会社の良い所を積極的に見せるようにしていました。
子どもたちには、夫の会社の良い所を積極的に見せるようにしていました。「会社を継ぐって良い事だ」と思ってもらう必要があるからです。「お父さんはあなたに継がせたいって言っていたけど、他の選択肢もあると思う。だから、継ぐも継がないもあなたが決めなさい。もし継がないんだったら会社は他の人がやると思うし、その時に悔しいと思っても遅いからね」と常に話していたのを覚えています。反対に、会社の大変なところは見せないようにしました。
※このQ&Aに記載の情報は2021年9月30日現在のものとなり、将来変更となる可能性があります。
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夫は会社を作っておらず、個人事業主です。もし夫が亡くなってやむを得ず廃業する場合、どのような手続きをするのでしょうか?
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「個人事業主」自体は税務上の制度となりますので、まずは税務上の手続きについて説明します。
個人事業主であるご主人が亡くなった場合には、税務署に対して、いわゆる廃業届(※正確には、「個人事業の開業・廃業等届出書」という書面)を提出する必要があります。亡くなった日から1か月以内に提出する必要があるので注意が必要です。
ご主人が消費税の課税事業者であった場合(前々年度の課税売上高が1000万円を超える場合 等)、別途「個人事業者の死亡届出書」の提出が必要となります。
また、所得税や消費税の確定申告が必要となる場合には、亡くなった日から4か月以内に、故人に代わって相続人が、亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの事業所得等の確定申告をしなければなりません。これを「準確定申告」といいます。
生前、ご主人が税務手続きを税理士の先生に依頼していた場合には、顧問税理士の先生に具体的な手続きについて確認されるとよいでしょう。
次に、相続や事務的な手続きについて説明します。
相続放棄をしない限り、配偶者を含む相続人は、個人事業主であるご主人の財産や負債をすべて引き継ぐこととなります。
そのため、廃業にあたり、ご主人が生前にされていた事業活動の清算を行う必要があります。
具体的には、1.未払の債務があれば、その支払、2.未出荷の商品があれば、その発送等を行うことが考えられます。なお、相続放棄を検討している場合には、このような対応をしてしまうと相続放棄が認められなくなってしまう恐れがあります。具体的な対応に着手する前に、一度弁護士等の専門家に相談されるとよいでしょう。
※このQ&Aに記載の情報は2022年10月15日現在のものとなり、将来変更となる可能性があります。
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夫が建設会社の社長をしていますが、私は別でアルバイトの仕事をしています。私は建設業の経験がないので、もし夫に万一があっても、私が代わりに社長をするとはあまり考えられません。一方で、少しは心構えをしておかなきゃいけないとも感じています。何かできる準備や考えておくことはありますか?
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ご主人に万が一のことがあった場合に、会社を続けるのか、それとも廃業するのか、については、生前から考えておかれるとよろしいかと思います。
会社を続ける場合においては、もちろん「誰が、後継者になるのか」という点も重要ですが、建設会社のように許認可制度にかかわる事業を営んでいる場合は、「事業活動に必要な許認可を維持することができるのか」という点も非常に重要です。
まずは、ご主人の会社で「建設業の許可」を取得しているかどうかを確認するとよいでしょう。
(請け負う工事の内容次第では、建設業の許可を受けることなく事業活動を行うことは可能です。)
次に、ご主人の会社が建設業の許可を取得している場合、ご主人に万が一のことがあっても、「建設業の許可」を維持できるのかどうかについては生前から確認しておくとよいでしょう。ご主人が亡くなってしまった場合、「建設業の許可」を維持することができなくなり、事業活動に支障が生じる恐れがあるためです。
なお、「建設業の許可」を維持できない場合には、別途対応策を検討する必要があります。
一方で、廃業する場合には、1.どの程度費用がかかるのか、2.破産も検討しなければならないのか等について、別途確認しておくとよいでしょう。最悪のケースに備えて、相続放棄も考えておかなければならなくなるためです。
会社を続けるにせよ、廃業するにせよ、考えておかなければならないことは多くあります。
弁護士や税理士等の専門家に早いうちから相談されるとよいでしょう。※このQ&Aに記載の情報は2023年09月27日現在のものとなり、将来変更となる可能性があります。
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