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夫(社長)の葬儀で事業承継を宣言した妻の話

株式会社 アローフィールド 代表取締役 矢野 千寿さん(社長夫人経営塾 塾長)

1942年、山口県生まれ。“日本初!社長夫人戦力化コンサルタント”として、テレビ・ラジオ・雑誌・セミナーなどで活躍中。特に『社長夫人革新講座』を開講し、多くの社長夫人の戦力化に成功し、社長様からも喜ばれている。

夫(社長)の葬儀で事業承継を宣言

私が主催している「社長夫人革新講座」を受講された社長夫人の会社の例です。その会社は、歴史ある土木業。その社長が、52歳の若さで急逝しました。

倒れてから息を引き取るまで10日ほどあったのですが、その間に私にも連絡が入りました。私は、「あなただったらできるから、事業承継した方が良い!」と進言しました。

そして、社長夫人は自分が社長になって事業を継ぐと決心し、周囲に根回しをして葬儀の席でそのことを発表しました。これにより、この会社は社長の急死という危機を乗り越え事業を続けています。

今では、財務状況もよく、立派に社長業に励みながら、後継者育成をしています。 社長が倒れたり、亡くなったりすると、否応なく、このような事態が社長夫人を襲います。

当面の心配は、会社の経営悪化や倒産です。家族の生活が脅かされます。相続税の問題もあります。中小企業では、社長夫人が社長の借金の保証人になっているケースもあったりします。

社長としては、自分が倒れることなど想定していません。会社が上向けば返済可能と踏んで、「たいしたことではない」と気軽に社長夫人を保証人にする。

「女房なのだから、夫の借金を保証するのは当たり前」「心配ない。俺を信用しろ」こんな思いもあるのでしょう。
しかし、もし社長が死んだら、借金は社長夫人の肩に掛かってきます。生活に対する不安の上に借金返済まで加わっては進退窮まります。

社長夫人は、一歩間違えば、このような負の可能性を持った立場であり、存在でもあるのです。

あなたなら、どうしますか?

※本記事に記載の情報は2021年9月30日現在のものとなり、将来変更となる可能性があります。

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